香水―ある人殺しの物語
パトリック ジュースキント 著
出版社 : 文春文庫
18世紀のフランス。
街には悪臭が立ちこめていました。
孤児として生まれたグルヌイユには体臭がなく、
鋭い嗅覚で執拗なまでに香へのこだわりを持つようになります。
やがて彼は花の香り、動物の匂い、人の匂い、果ては石やガラス、
ドアノブの匂いに至るまで嗅ぎ分けるようになるのです。
そして、至高の香を求めて悲劇が始まります。。。。。
"香水”というタイトルに惹かれて手に取った本ですが、
香=アロマテラピーのように
心癒す芳しい香ばかりを想像してはいけません。
文章を読んでいるだけで汚臭が鼻を突く…ような気がしてきて、
とても不思議な感覚を味わいました。
心地良いと感じる香は人それぞれですが、
まさか「そんな」香が嗅ぎ分けられて、「それ」を香水にしてしまうなんて、、
信じ難いフェチぶりであります。。。
ラストは想像もできなかった展開で、
とてもショッキングな終わり方です
(その前の、絞首刑を免れる場面でも意表を突かれましたぁ…。)
87年の世界幻想文学大賞受賞作品ですが、
本当に魅惑的で幻想的な世界を垣間見ることができました。